記憶がないはずなのに

歩行者や自転車に乗っていた方など、いわゆる交通弱者と四輪車あるいは二輪車との事故が起きた場合、歩行者や自転車の運転手側は、頭部に衝撃を受けている事例が多くみられます。

そのため、事故の瞬間の前後数分ないし数十分の記憶が飛んでしまっていることがあります。事故状況の確認のため、当事者の方に話を聞いても「覚えていない」を繰り返すばかりで要領を得ないことがよくあります。

 

 

そこで、話を変えて相手について尋ねてみると、「すごいスピードだった」とか「いきなり目の前に現れた」とか特撮映画のようなことをいったりします。

事故のことはまったく覚えていないといっているひとでも相手の過失につながるようなことは覚えているようです。

まことに不思議としか言いようがないのですが、これが結構多いのも事実です。本当にそのような記憶があるのかもしれませんし、もしかすると創作なのかもしれません。過失割合を争っている場合にはどうしても自分に有利な割合になるような供述をしたくなることから、このような事例が多くなります。

 

ただ、自賠責保険の場合、重過失でなければ通常通りの補償を受けられます。もちろん自賠責で補償を受けられなかった部分については任意に頼ることになりますので、この部分に関しては過失割合が大きく関係してくるのは事実です。

ですが少なくとも専門家に相談する際には創作は禁物です。後になってそれとわかったときには、目も当てられないことになりかねませんので、くれぐれも相談する際には記憶にあるままを話すようにしましょう。